関税・輸入消費税計算に関しての基本知識

海外から商品を輸入して日本国内に商品が入国する際に通過する税関。
税関では輸入した商品の素材や金額などに対して、関税と輸入消費税が計算されます。そして輸入者は商品を受け取る際に商品に課せられる税金を納める義務があります。

この関税と輸入消費税に関してきちんと理解していないまま、商品を海外から輸入してしまうと、商品が手元に到着時に見覚えのない金額を請求された！などと勘違いをしてしまいトラブルになってしまうケースがあります。

関税に関して

外国から来る商品に関税を課せられる⽬的は主に、日本の産業を守る為と国の収益の確保の２点からです。
また、輸入を行う際、『個⼈で使⽤する⽬的』なのか、もしくは『商⽤⽬的』なのかのどちらかになると思います。個⼈使⽤⽬的と商⽤⽬的では、課せられる関税や、適⽤される法律まで違ってきます。

輸⼊商品に関税率が決められる指標

個⼈使⽤⽬的の場合

輸⼊者本⼈が使⽤する事を前提としていますので、課税価格を減免する措置が取られています。この減免する措置を0.6掛けルールといい、簡易通関となります。簡易通関は海外から輸⼊する商品価格のみに0.6を掛けた価格が課税対象になります。送料や保険代⾦は含める必要はありません。税率も商品ごとではなくジャンルごとにパーセンテージが決まっています。

商⽤⽬的の場合

輸⼊者本⼈が使⽤するものではない場合や、共同購⼊、プレゼント、商品の転売、配達先が会社になっている、また⾃宅であっても屋号が登録されている住所への配送の場合には、個⼈使⽤⽬的としてはみなされず、商⽤⽬的と判断される為、⼀般関税が適⽤されます。（課税対価格は商品価格の100％になります。）

輸⼊商品が免税になるパターン

免税は課税価格が10,000円未満の場合のみ適⽤されます。但し課税価格の計算⽅法は個⼈輸⼊と商⽤輸⼊では異なるので下記を参照してください。

個⼈輸⼊：課税価格＝海外⼩売価格×0.6
商⽤輸⼊：課税価格＝海外⼩売価格+送料+保険料
※但し、商品に使⽤されている素材によって関税が発⽣する事はあります。例）動物の⾰製品など

個⼈使⽤で輸⼊商品に簡易税率が適⽤されるパターン

商品総額が16,666円以上200,000円以下の場合の税率は簡易税率が適⽤されます。商品に掛かる『関税』の他に『輸⼊消費税』と『通関⼿数料』が発⽣します。輸⼊消費税は現在（2022年9⽉時点）で10％です。簡易税率が適⽤される場合は、商品総額の60％が課税対象になります。